田七人参(でんしちにんじん)はウコギ科の多年生植物で、日本でも良く知られている高麗人参と近い種類です。田七人参が採れるのは、世界中でも中国の雲南省の東南部から広西省の西南部のごく限られた地域で、しかも収穫まで3年から7年もの歳月をかけて育てなければなりません。中国政府が長く禁輸政策を取っていたほど、希少価値の高いもので古代中国では、田七人参のことを「金不換」(金にも換え難いもの)と呼び、幻の高貴薬・不老長寿の秘薬として有名です。
中国の薬学に関する最古の書物『神農本草経』には、薬用人参には「肝、心、脾、肺、腎の五気を養う」と書かれています。そして田七の名称が初めて登場したのが、約400年前の明の時代に編集された『本草網目』(李時珍著)です。同書には「血を止め、痛みを鎮め、毒を消す」と田七人参の薬効が具体的に記されています。
近年になり、中国の開放政策により、輸出が促進され、日本に輸入されるようになり、それに伴い研究が進み、現在36の薬効が判明してきた。しかも、現段階では生薬として解明されていない点(成分メカニズム)があり、研究が進めば、さらに薬効が追加される可能性が高い、そうした潜在する未知の力が田七人参の魅力でもある。
根には高麗人参のはるかに上回る量のサポニン(3〜8%)が含まれており、 その他にも有機ゲルマニウム、ジンセノサイドRb1及びRg1、フラボノイドのケルセチンやダウコレステロール、ショ糖、β−シトステロール、などです。
また、現代人の一般的な食生活ではどうしても不足がちになる亜鉛、カルシウム、各種ミネラル、食物繊維なども豊富に含まれており、正に健康生活の強い味方であると言えます。
田七人参の名称の由来にはいろいろな説があります。
昔、中国国内の「田七」人参の集散地が広西省の田陽、田東であったことから、その地に縁のある名称とした説と、栽培年数に三年から七年を要することや、葉の茎が三つに分かれて、葉が七枚ある容姿をしていることから三椏七葉と呼ばれ、「三七」人参と名づけられた説があります。
更に、止血効果が高いことから「漆のように傷口を癒合する」ことから、山漆 (サンシツ、サンチ) と呼ばれていたという説もあります。